木
02
2月
2012
くちびるに歌を
恋の話もからみますが、嫌味じゃなく邪魔じゃなく(←私は恋愛小説はまったくと言っていいほど読みません)、とにかく清清しいですね。
また、課題曲の「手紙~拝啓 十五の君へ~」にちなんで十五年後の自分に向けて手紙を書く課題があり、ある少年が書いたその手紙に泣かされました。
いい本読んだな~と思える作品でした。
残りの予算で図書室に入れられたら、生徒達にもぜひPUSHしたいです。
水
07
9月
2011
テッドがおばあちゃんを見つけた夜
勤務している中学校の図書室で購入しようと、スカイエマさんの挿絵作品をあれこれ読んでいるときに出会いました。
主人公のテッドは中学1年生で両親とアルツハイマー病のおばあちゃんと4人で暮らしています。ある日、両親が不在でおばあちゃんと留守番をしていたテッドが、ネコの餌やりを頼まれ隣家の納屋に行くと、そこにいたのは見知らぬ怪しい男! その風貌は町で起こった銀行強盗の犯人にそっくり!!
テッドはおばあちゃんを残して連れ去られてしまいます。
テッドは何度も脱出を試みますが、逃げ出すことができません。
自分の身の危険もあるし、残してきたおばあちゃんのことも気にかかるし・・・と、ハラハラドキドキの展開です。
テッドの、大好きだったおばあちゃんが変わってしまったことへの戸惑いだとか苛立ちだとか複雑な気持ちも読んでいると胸に迫るものがありました。
(ニャン左衛門)
『テッドがおばあちゃんを見つけた夜』
ペグ・ケレット 徳間書店 2011年5月
冒険モノでもあり、ミステリーでもあり、それから家族モノでもある、良作じゃないかなと思います。
木
23
12月
2010
【特集:今年のベスト本】『くつやのねこ』
「長靴をはいた猫」を下敷きにした絵本です。
繊細で可愛らしい絵が印象的です。 貧しい靴屋と暮らしているネコがその知恵を働かせて、何にでも変身できる魔物から靴の注文をとりつけますが、代金を払ってもらえなくて・・・。 話は単純ですが、クライマックスの絵が衝撃的です。
『くつやのねこ』
いまいあやの BL出版 2010年5月
木
16
12月
2010
【特集:今年のベスト本】 『僕とおじいちゃんと魔法の塔』
香月日輪 最高のエンタメです。
主人公に成長がない?・・・いいんです。そーゆー話ではないのですから。 とんでもない人間(人間外)が繰り広げるやりたい放題の物語ですもの。 いや、主人公の龍神も第1巻でちゃんと成長します。
でも、2巻以降は個性的なキャラたちに押されて透けてきます(笑) そして、この本も『妖怪アパート』とリンクしています。 ちなみに、この本を同じ学校の40代の栄養士に貸したら面白くて10回読み返したそうです。
(ニャン左衛門)
『僕とおじいちゃんと魔法の塔』①〜③
香月日輪 /著 角川文庫 2010年
火
27
7月
2010
漂泊の王の伝説
外国の作品をあまり好まない私が近年特に気に入った本です。
スペイン人作家による砂漠の国を舞台にしたアラビアンナイト風のファンタジーです。
主人公はキンダ王国の王子ワリード。
「若くて、端正で、りりしくて、寛大で、分別があり、聡明で、、勇敢で、すぐれた戦士というだけでなく、教養人でもあった」と作中に書かれているとおりに完璧クンです。
そんなワリードが情熱を傾けて、自信を持っているのが「詩」でした。 ほかの誰よりも優れた才能を持っていると自信満々ですが、詩のコンクールを三度開き、三度とも身分の低い貧しい絨毯織りの男に完膚なきまでに負け、プライドも打ち砕かれたことで、ワリードと絨毯織りの男に苛酷な運命の輪が回り始めてしまうのです。
プロローグで、ワリードが命の危機にさらされている場面から始まるので、私はバッドエンドに繋がる展開ばかりをつい考えながら、ドキドキこわごわ読み進めていきました。
また、ワリードが転落し漂泊するまでの話が全体の三分の一ぐらいなので、そこもまた苦しい。小心者なので(笑) 父である王が、死ぬ間際に言って聞かせる言葉も心に残りました。
「われわれはみな、自分のすることに責任がある。よい行いにも悪い行いにも。そして、人生はかならず、おまえのした分だけ返してよこす。忘れるなよ。人生はそのつぐないをさせるということを。」
でも、ワリードはこの時点では理解してなかったんですね。
やがて漂泊することになるワリード。
盗賊、牧人、愛すべき女性、富豪などに出会い、その中で成長し変わっていきます。
やはり、児童書は主人公が成長しなきゃ、と思います。
最近の作家であり、訳者の解説によると日本の漫画やアニメが好きということで・・・。だからなのか、読んでいて情景が頭に容易に浮かんできました。アニメかラジオドラマになったら良さそうな感じです。私は見たい(聴きたい)です。
(ニャン左衛門)
『漂泊の王の伝説』ラウラ・ガジェゴ ガルシア
偕成社 2008年
月
14
6月
2010
ともだちくるかな
絵本です。
小学生も高学年になると絵本を読まなくなります。「絵本は小さい子が読むもの」と思い込んでいるようです。
でも、普通に子供向けに描かれている絵本でも小さな子だけに読ませておくにはもったいない本がたくさんあります。
大人向けとか「感動の絵本」「泣ける絵本」なんていわれる本よりもずっと面白くて心に響く絵本もあるので、固定観念を取っ払っていろいろ手を出してほしいなと思います。
この本はキツネとオオカミの「ともだち」シリーズの中の一冊です。『ともだちや』で始まった友だち同士。
今回はオオカミが誕生日ということで、友だちのキツネが訪ねてくるのを信じて楽しみにしています。でも、待てど暮らせど来ない。すっかり悲しくなったオオカミは・・・
色がはっきりしていて可愛い絵がとても魅力的で、毎回変わるキツネのファッションも楽しみどころです。
シリーズはどれも面白いのですが、個人的にはオオカミの初恋話の『きになるともだち』はイマイチです。あくまで個人的には、ですが。
なので、勤めている図書室に寄贈しちゃいました(笑)
最新刊の『ともだちごっこ』もどうだろう?と思いましたが、平気でした。
(ニャン左衛門)
『ともだちくるかな』
内田麟太郎・作 降矢なな・絵
偕成社 1999年2月
木
27
5月
2010
妖怪アパートの幽雅な日常
Q&Aサイトなどで「オススメの本はないですか?」という質問を見るたびに、まっさきに紹介しているYAです。レーベルの対象は中高生ですが、大人が読んでも小学生が読んでも楽しめる作品だと思っています。
主人公は1巻の時点で高校に進学したばかりの男子高校生・稲葉夕士。ひょんなことから「妖怪アパート」と呼ばれているあやしげなアパートで生活をすることになる。
このアパートの住人は一癖も二癖もあるような人間とか・・・妖怪など。夕士の常識はあっという間に木っ端微塵。
妖怪アパートという題名や、実際に妖怪やら幽霊やらが登場するけれど、決しておどろお
どろしいホラーファンタジーというわけではない。どちらかというと人情モノ? 明るく楽しい青春小説だと思います。
たくさんの登場人物も個性的で魅力的。

